世界中の獅子像「ヴェネツィア編」
はいさい!
しまんちゅ工房のあらかきです(^^)
今日は欧米諸国のシーサーを紹介したいと思います。
■2024年11月28日 修正版です。
シーサーとは、「魔よけ」「守り神」として制作された獅子像なのですが、
元々は地域で生まれたその地特有の魔除けがあります。
それはシーサー以外の魔除けでご紹介しています。
シーサーのモデルはライオンなのですが、そのライオンの生息地といえばアフリカですよね?
でもアフリカだけではなくて、ヨーロッパやアジアの一部には古代に生息していたことが分かっていますし、
インド北部には絶滅種として今もいます。
ただ、
アメリカ大陸では古代に絶滅したのでは?と考えれています。
さて、
獅子文化の原点とはなにか?ですが、
ナイル河から豊かな恩恵をうけて発達したエジプト文明で生まれた人類最初の大きなフィクションだと思うのです。
当時、世界で最大の帝国を築いた王様が、百獣の王ライオンを狩ったり、あるいは飼いならしたりして、
その権威や権力を流布させた事も考えると人類最初の広告塔だったかもしれません。
ローマ時代に国家とキリスト教がその利益を共有する以前の世界では、「ライオンを倒せる王」という王が神話の中の一部であるかのように、
人々を恐れさせ敬う事に成功させた最初のフィクションの一部。
のように思います。
ここで言う僕の「フィクション」とはホモサピエンス全史で語られる「フィクション」の事です。
多神教が世界の主たる宗教だった時、
王もその神に並んでいたのですが
一神教が多神教をおいやり、神と王は別であるという時代に突入した時、
獅子像はかつての古い世界観になったのかもしれません。
ヨーロッパでは・・・。
いやいや
それは違うなと思い直しました。
古代ではどうも多神教と一神教が織り交ざっていたように思います。
なぜならこの記事で紹介するヴェネツィアの有翼の獅子
それを表している聖マルコ
一神教なのに、聖マルコをまた一つの神として崇めるのは多神教の名残のように思います。
その後
もちろん
有翼の獅子は出てきません。
多神教はヨーロッパではなくなってい・・・。
いやいやギリシャ神話が今でも愛されているのは、人類は色んな神が好きなのでしょう。
むしろこれからは、多様性の世界。
もしかすると多神教の時代なのかもしれません。
どんどん話が脱線していきます。
本題に入ります・・・。

どうでしょう!
イタリアの都市、ヴェネツィアの有翼の獅子像です!!!
設置されたのは1100~1280年とされています。
素晴らしいです。
なんといっても翼!!!これが凄い。
なんで翼が生えたのか?
これには明確な理由がありました。ただ諸説いろいろあります。
キリスト教の世界では「翼」は天使にも代表されるように天国住人の証なんです。
翼があるから天国から下界に降りれる。獅子もまた天からの使者になります。
そしてこの有翼の獅子は「聖マルコ」をあらわした像でもあります。
福音書に出てくる「四つの神獣」をそれぞれ福音書記者である聖人たちに重ねていて、
「獅子」はマルコ、雄牛はルカ、人間はマタイ、鷲はヨハネといったそれぞれシンボルを持つようになります。
なぜヴェネツィアは聖マルコなのか?と言いますと
ヴェネツィア商人がアレクサンドリアにあった聖マルコの聖遺物をヴェネツィアに持ち帰ったそうですが・・・。
これも諸説色々ございます。
ただ、ヴェネツィアには聖マルコに捧げるサン・マルコ寺院があるなど、聖マルコとの繋がりはとても深い。
有翼の獅子に見守られたヴェネツィア
また、この都市は歴史的な大きな意味を持つ「十字軍」が出航した場所でもあります。
特に第4回十字軍(1202-1204年)では、商業的利益を追求する一方で、
コンスタンティノープルの占領と略奪に関与しました。
この出来事は、ヴェネツィアの商業的繁栄をもたらす一因となりましたが、同時に東西教会の分裂を深める結果ともなりました。
現代のヴェネツィア市民は、この歴史を誇りとする一方で、批判的に捉える視点も持っているように思います。
特に、コンスタンティノープル占領に伴う文化財の略奪や破壊については、
歴史的な教訓として学び、過去の過ちを繰り返さないよう努めています。
また、ヴェネツィアの歴史教育においても、十字軍遠征の商業的側面や宗教的対立の影響について学ぶ機会が設けられているようです。
現在のヴェネツィアは、平和と文化の象徴として、多くの観光客を迎え入れています。
市民は、過去の歴史を踏まえつつ、異文化交流や国際協力の重要性を理解し、平和的な共存を目指していると僕は想像に難しくないように思います。
その想いは「ヴェネツィア・カーニバル」に見られると思います。



階級関係なく楽しめるように始まった仮面をつけての参加する祭りが始まったのは、1162年。
今では、世界中から300万人が訪れる国際的なイベントです。
またヴェネツィア・カーニバルは、世界3大カーニバルのなかで唯一!
誰れも参加自由だそうです。地元の人だけはなくて観光客も参加できるお祭り、素晴らしい。
十字軍遠征と現代のヴェネツィア・カーニバルまでを静かに見守ってきた有翼の獅子に言葉があるなら「何を語るのでしょうか?」
ぜひ現地へいってその言葉に耳を傾けたいと思いました。
しまんちゅ工房 代表 新垣信人
2024/11/28 修正追記
しまんちゅ工房のあらかきです(^^)
今日は欧米諸国のシーサーを紹介したいと思います。
■2024年11月28日 修正版です。
シーサーとは、「魔よけ」「守り神」として制作された獅子像なのですが、
元々は地域で生まれたその地特有の魔除けがあります。
それはシーサー以外の魔除けでご紹介しています。
シーサーのモデルはライオンなのですが、そのライオンの生息地といえばアフリカですよね?
でもアフリカだけではなくて、ヨーロッパやアジアの一部には古代に生息していたことが分かっていますし、
インド北部には絶滅種として今もいます。
ただ、
アメリカ大陸では古代に絶滅したのでは?と考えれています。
さて、
獅子文化の原点とはなにか?ですが、
ナイル河から豊かな恩恵をうけて発達したエジプト文明で生まれた人類最初の大きなフィクションだと思うのです。
当時、世界で最大の帝国を築いた王様が、百獣の王ライオンを狩ったり、あるいは飼いならしたりして、
その権威や権力を流布させた事も考えると人類最初の広告塔だったかもしれません。
ローマ時代に国家とキリスト教がその利益を共有する以前の世界では、「ライオンを倒せる王」という王が神話の中の一部であるかのように、
人々を恐れさせ敬う事に成功させた最初のフィクションの一部。
のように思います。
ここで言う僕の「フィクション」とはホモサピエンス全史で語られる「フィクション」の事です。
多神教が世界の主たる宗教だった時、
王もその神に並んでいたのですが
一神教が多神教をおいやり、神と王は別であるという時代に突入した時、
獅子像はかつての古い世界観になったのかもしれません。
ヨーロッパでは・・・。
いやいや
それは違うなと思い直しました。
古代ではどうも多神教と一神教が織り交ざっていたように思います。
なぜならこの記事で紹介するヴェネツィアの有翼の獅子
それを表している聖マルコ
一神教なのに、聖マルコをまた一つの神として崇めるのは多神教の名残のように思います。
その後
もちろん
有翼の獅子は出てきません。
多神教はヨーロッパではなくなってい・・・。
いやいやギリシャ神話が今でも愛されているのは、人類は色んな神が好きなのでしょう。
むしろこれからは、多様性の世界。
もしかすると多神教の時代なのかもしれません。
どんどん話が脱線していきます。
本題に入ります・・・。

どうでしょう!
イタリアの都市、ヴェネツィアの有翼の獅子像です!!!
設置されたのは1100~1280年とされています。
素晴らしいです。
なんといっても翼!!!これが凄い。
なんで翼が生えたのか?
これには明確な理由がありました。ただ諸説いろいろあります。
キリスト教の世界では「翼」は天使にも代表されるように天国住人の証なんです。
翼があるから天国から下界に降りれる。獅子もまた天からの使者になります。
そしてこの有翼の獅子は「聖マルコ」をあらわした像でもあります。
福音書に出てくる「四つの神獣」をそれぞれ福音書記者である聖人たちに重ねていて、
「獅子」はマルコ、雄牛はルカ、人間はマタイ、鷲はヨハネといったそれぞれシンボルを持つようになります。
なぜヴェネツィアは聖マルコなのか?と言いますと
ヴェネツィア商人がアレクサンドリアにあった聖マルコの聖遺物をヴェネツィアに持ち帰ったそうですが・・・。
これも諸説色々ございます。
ただ、ヴェネツィアには聖マルコに捧げるサン・マルコ寺院があるなど、聖マルコとの繋がりはとても深い。
有翼の獅子に見守られたヴェネツィア
また、この都市は歴史的な大きな意味を持つ「十字軍」が出航した場所でもあります。
特に第4回十字軍(1202-1204年)では、商業的利益を追求する一方で、
コンスタンティノープルの占領と略奪に関与しました。
この出来事は、ヴェネツィアの商業的繁栄をもたらす一因となりましたが、同時に東西教会の分裂を深める結果ともなりました。
現代のヴェネツィア市民は、この歴史を誇りとする一方で、批判的に捉える視点も持っているように思います。
特に、コンスタンティノープル占領に伴う文化財の略奪や破壊については、
歴史的な教訓として学び、過去の過ちを繰り返さないよう努めています。
また、ヴェネツィアの歴史教育においても、十字軍遠征の商業的側面や宗教的対立の影響について学ぶ機会が設けられているようです。
現在のヴェネツィアは、平和と文化の象徴として、多くの観光客を迎え入れています。
市民は、過去の歴史を踏まえつつ、異文化交流や国際協力の重要性を理解し、平和的な共存を目指していると僕は想像に難しくないように思います。
その想いは「ヴェネツィア・カーニバル」に見られると思います。



階級関係なく楽しめるように始まった仮面をつけての参加する祭りが始まったのは、1162年。
今では、世界中から300万人が訪れる国際的なイベントです。
またヴェネツィア・カーニバルは、世界3大カーニバルのなかで唯一!
誰れも参加自由だそうです。地元の人だけはなくて観光客も参加できるお祭り、素晴らしい。
十字軍遠征と現代のヴェネツィア・カーニバルまでを静かに見守ってきた有翼の獅子に言葉があるなら「何を語るのでしょうか?」
ぜひ現地へいってその言葉に耳を傾けたいと思いました。
しまんちゅ工房 代表 新垣信人
2024/11/28 修正追記