先行お披露目です!
はいさいー!
しまんちゅ工房のあらかきです(^^)
さて、本日は父の新しい作品のご紹介と嬉しいご報告を!
父は新垣瓦工場の二代目として沖縄の屋根を彩る赤瓦を制作する工場を運営しながら
地域では議員をして町長まで務めた人です。
大きなケガをしてシーサー制作を始めるのですが、工場経営と政治活動を勤しむので
創作活動には限りがありました。
そんな父です。
コンテストなど一度も応募した事がなくてまったくの無冠!
「無冠の帝王だ俺は!」と若い頃は豪語していましたが、
73歳を迎えて子育てもおわり、祖母の介護も終わり、経営もそして政治活動からも離れて
今、一心不乱にシーサーを制作しています。
ただ、
父はずっと素焼きと呼ばれる荒焼のシーサーを制作していました。
赤瓦と共に焼くので焼成温度の最高点は980度
壺屋で焼かれるのは「焼き締め」と呼ばれる1200度を越える高品質の陶器、
また上焼と呼ばれる釉薬は1230~1300度で焼かれた作品です。
そんなシーサーを見て賞は叶わないなと内心では思っていたそうです。
また
父の時代は、商店の方がとても裕福で「お前の足を見せてみろ」
「土を踏むから汚いに違いない」と木造で建てられた工場をバカにされて過ごした幼少期があるようで、
時々父はその事を思い出しては奮起しています。
でも普段はそな事は感じさせません。
いま父は
7年間の祖母の介護を経て、
自宅でアトリエを用意して電気窯を導入して焼いています。
父が出来なかった焼き締めと釉薬
昨年初めて沖縄県内最大の総合美術工芸展である「沖展」へ応募したのですが、
あえなく落選
やはり素焼きの壁は大きいのかと落ち込む・・・
はずの父ですが・・・。
普通はそうですよね。
やっぱり瓦工場の技能では駄目なのか?
そう考えるのが普通なのですが、
僕も父も
「あ~~~沖展は見る目がない!」と思ったのでした笑
本当に申し訳ございません。
本当にそう思ったのでした・・・。
・・・。
で今回、昨年から初めて父の作品に釉薬を施すという事を始めて良い色が出たので出展致しました。
2024年沖展
陶芸の部
入選
いえい!
嬉しい(^^)やっぱり入選は嬉しい笑
素直に父と入選を喜びました。
また
大変お世話になっている方には直接
お電話とメールでご報告させて頂きました。
ここでもご報告させて頂きます。
これも一重に父の作品をよく理解して購入頂いている皆さまのお蔭様です。
心から感謝申し上げます。
皆さんと入選の慶びを分かち合えることは嬉しいです。
ただしかし
皆さん「当然といえば当然ですよね」とおしゃってくださったのが、
父と僕との一番の慶びでした(^^)
そうなんです。
シーサーにはそもそも「賞」はつけれません。
あるのは「技能」への評価です。
シーサーは製作して完成した時点で神様です。
沖縄で真心こめて制作された全てのシーサーが世界一の称号を持ちます。
ただしかし
嬉しい(^^)
「かーらゃちやー、泥儲け」とバカにされて育った父。
僕よりも「ひとしお」父は嬉しかったはずです。
また
父の作品を愛してやまない皆様からは「当然といえば当然のこと」
この言葉が今回の入選よりも数倍も父の励みになります。
入選した父の作品は、3月から展示されますのでまたご紹介したいと思います。
本日は同じ色で違う型がありますのでご紹介いたします。
ただお陰様で守護主を得ましたので販売にはなりませんが、良い色が出たと思います。
この色を出すまでに3体、失敗致しました・・・。
でもそこは電気窯!安定して温度を出せますので再現可能でございます(^^)
もっと輝けるように精進してまいります。
写真は、iPhoneで撮影したからなのか?
だいぶ黄金に輝いていますが実際はもっと落ち着いた金色です。
父の最新作「金獅子」
黒泥土に金ラスター釉を施しています。
いずれも1805年創業「草葉善兵衛」さんから仕入れています。
いつも最高の陶土と釉薬をありがとうございます!
屋外で太陽があれば、写真のように輝いてくれると思います。
設置も決まっていますので、
屋根にのぼった時もご紹介したいと思います。
今回の焼成温度は、1230度
新垣瓦工場時代に焼いていたのは980度
また焼成時間が凄い!
父は細目を使用しているので大切にじっくりと焼いています。
いい音がするんです。
ついでなので!
このタイプもあります。
これは身体は陶土本来の姿を活かしています。
黒泥土がもっている酸化コバルトが、マット感を出していて渋くて
いぶされたような質感を生みます。
僕は好きなのですが、父と上さんは最初に紹介した金獅子が好きなようです(^^)
また
父の釉薬の作品は、焼き締めと呼ばれる素焼きの作品よりも低価格になります。
私も父も「素焼き」のシーサーが伝統的であり、そして難しいと考えています。
釉薬は色が出て華やかにはなりますが、
その分個性も出しやすい。
一方の素焼きは、土そのものしか表現できない。
一番技能が問われると父と私は考えていますし、父の手しか入っていない。
・・・。
ここが肝心です。
釉薬は私がやります。
この道50年以上の父とこの道1年の私・・・。
そりゃ~~~魂の入り方が違います(^^)
本来なら釉薬は焼き締めの作品よりも手間暇がかかっていますので高額になる。
手間暇が全然違います。
父の作品は、二度焼成しています。
沖縄の釉薬は、ほとんど一度焼成。
本来は釉薬の方が価値があがるのですが、父の作品だけ逆になります。
これが私達の考え方になります。
ただ
いずれ私の釉薬道も父の経歴に近づいてくるのですが
それでも「素焼き」に価値を置いていきたいと思います。
祖父母が初めた新垣花鉢工場
ここに私たちの原点を置き続けたいと思います。
戦前、工場で働く祖母です。
機械も何もない
足で土をふみしめ
手で成型して自然乾燥させて
登り窯でやく
祖父母が造ってきた作品を越えるモノはないと思っています。
なんて有難い時代なんでしょうか
もっと!良いモノを作っていかないとおかしい!
父を見習ってこれからも精進してまいります。
これからもどうぞ
引き続きよろしくお願いいたします。
皆さんと共に歩む「シーサー道」
2024年は最高の幕開けになりました(^^)
本日も最後までお付き合い下さり、心から感謝申し上げます。
素敵な週末をお過ごしくださいませ。
ぐぶりーさびら(失礼いたします)
しまんちゅ工房のあらかきです(^^)
さて、本日は父の新しい作品のご紹介と嬉しいご報告を!
父は新垣瓦工場の二代目として沖縄の屋根を彩る赤瓦を制作する工場を運営しながら
地域では議員をして町長まで務めた人です。
大きなケガをしてシーサー制作を始めるのですが、工場経営と政治活動を勤しむので
創作活動には限りがありました。
そんな父です。
コンテストなど一度も応募した事がなくてまったくの無冠!
「無冠の帝王だ俺は!」と若い頃は豪語していましたが、
73歳を迎えて子育てもおわり、祖母の介護も終わり、経営もそして政治活動からも離れて
今、一心不乱にシーサーを制作しています。
ただ、
父はずっと素焼きと呼ばれる荒焼のシーサーを制作していました。
赤瓦と共に焼くので焼成温度の最高点は980度
壺屋で焼かれるのは「焼き締め」と呼ばれる1200度を越える高品質の陶器、
また上焼と呼ばれる釉薬は1230~1300度で焼かれた作品です。
そんなシーサーを見て賞は叶わないなと内心では思っていたそうです。
また
父の時代は、商店の方がとても裕福で「お前の足を見せてみろ」
「土を踏むから汚いに違いない」と木造で建てられた工場をバカにされて過ごした幼少期があるようで、
時々父はその事を思い出しては奮起しています。
でも普段はそな事は感じさせません。
いま父は
7年間の祖母の介護を経て、
自宅でアトリエを用意して電気窯を導入して焼いています。
父が出来なかった焼き締めと釉薬
昨年初めて沖縄県内最大の総合美術工芸展である「沖展」へ応募したのですが、
あえなく落選
やはり素焼きの壁は大きいのかと落ち込む・・・
はずの父ですが・・・。
普通はそうですよね。
やっぱり瓦工場の技能では駄目なのか?
そう考えるのが普通なのですが、
僕も父も
「あ~~~沖展は見る目がない!」と思ったのでした笑
本当に申し訳ございません。
本当にそう思ったのでした・・・。
・・・。
で今回、昨年から初めて父の作品に釉薬を施すという事を始めて良い色が出たので出展致しました。
2024年沖展
陶芸の部
入選
いえい!
嬉しい(^^)やっぱり入選は嬉しい笑
素直に父と入選を喜びました。
また
大変お世話になっている方には直接
お電話とメールでご報告させて頂きました。
ここでもご報告させて頂きます。
これも一重に父の作品をよく理解して購入頂いている皆さまのお蔭様です。
心から感謝申し上げます。
皆さんと入選の慶びを分かち合えることは嬉しいです。
ただしかし
皆さん「当然といえば当然ですよね」とおしゃってくださったのが、
父と僕との一番の慶びでした(^^)
そうなんです。
シーサーにはそもそも「賞」はつけれません。
あるのは「技能」への評価です。
シーサーは製作して完成した時点で神様です。
沖縄で真心こめて制作された全てのシーサーが世界一の称号を持ちます。
ただしかし
嬉しい(^^)
「かーらゃちやー、泥儲け」とバカにされて育った父。
僕よりも「ひとしお」父は嬉しかったはずです。
また
父の作品を愛してやまない皆様からは「当然といえば当然のこと」
この言葉が今回の入選よりも数倍も父の励みになります。
入選した父の作品は、3月から展示されますのでまたご紹介したいと思います。
本日は同じ色で違う型がありますのでご紹介いたします。
ただお陰様で守護主を得ましたので販売にはなりませんが、良い色が出たと思います。
この色を出すまでに3体、失敗致しました・・・。
でもそこは電気窯!安定して温度を出せますので再現可能でございます(^^)
もっと輝けるように精進してまいります。
写真は、iPhoneで撮影したからなのか?
だいぶ黄金に輝いていますが実際はもっと落ち着いた金色です。
父の最新作「金獅子」
黒泥土に金ラスター釉を施しています。
いずれも1805年創業「草葉善兵衛」さんから仕入れています。
いつも最高の陶土と釉薬をありがとうございます!
屋外で太陽があれば、写真のように輝いてくれると思います。
設置も決まっていますので、
屋根にのぼった時もご紹介したいと思います。
今回の焼成温度は、1230度
新垣瓦工場時代に焼いていたのは980度
また焼成時間が凄い!
父は細目を使用しているので大切にじっくりと焼いています。
いい音がするんです。
ついでなので!
このタイプもあります。
これは身体は陶土本来の姿を活かしています。
黒泥土がもっている酸化コバルトが、マット感を出していて渋くて
いぶされたような質感を生みます。
僕は好きなのですが、父と上さんは最初に紹介した金獅子が好きなようです(^^)
また
父の釉薬の作品は、焼き締めと呼ばれる素焼きの作品よりも低価格になります。
私も父も「素焼き」のシーサーが伝統的であり、そして難しいと考えています。
釉薬は色が出て華やかにはなりますが、
その分個性も出しやすい。
一方の素焼きは、土そのものしか表現できない。
一番技能が問われると父と私は考えていますし、父の手しか入っていない。
・・・。
ここが肝心です。
釉薬は私がやります。
この道50年以上の父とこの道1年の私・・・。
そりゃ~~~魂の入り方が違います(^^)
本来なら釉薬は焼き締めの作品よりも手間暇がかかっていますので高額になる。
手間暇が全然違います。
父の作品は、二度焼成しています。
沖縄の釉薬は、ほとんど一度焼成。
本来は釉薬の方が価値があがるのですが、父の作品だけ逆になります。
これが私達の考え方になります。
ただ
いずれ私の釉薬道も父の経歴に近づいてくるのですが
それでも「素焼き」に価値を置いていきたいと思います。
祖父母が初めた新垣花鉢工場
ここに私たちの原点を置き続けたいと思います。
戦前、工場で働く祖母です。
機械も何もない
足で土をふみしめ
手で成型して自然乾燥させて
登り窯でやく
祖父母が造ってきた作品を越えるモノはないと思っています。
なんて有難い時代なんでしょうか
もっと!良いモノを作っていかないとおかしい!
父を見習ってこれからも精進してまいります。
これからもどうぞ
引き続きよろしくお願いいたします。
皆さんと共に歩む「シーサー道」
2024年は最高の幕開けになりました(^^)
本日も最後までお付き合い下さり、心から感謝申し上げます。
素敵な週末をお過ごしくださいませ。
ぐぶりーさびら(失礼いたします)